主な診療内容

胃腸内科

  1. 食道・胃 胃カメラによる精査
  2. 逆流性食道炎
  3. 胃・十二指腸潰瘍
  4. ピロリ菌の診断・除菌

    ピロリ菌は胃癌のリスクだけでなく、胃・十二指腸潰瘍、リンパ腫等の様々な病気の原因となります。胃癌になった人のほとんどはがピロリ菌感染者であり、ピロリ菌に感染したことがなければ胃癌になることはほとんどありません。ピロリ菌は幼少時に感染し、持続的な炎症の結果、萎縮性胃炎という慢性胃炎に進展します。この慢性胃炎から胃癌が発生してくると考えられています。中高年の半数以上がピロリ菌に感染しており、そのほとんどが無症状です。
    除菌によって胃癌の抑制効果、胃・十二指腸潰瘍の予防効果が期待できます。抗生剤を用いた1週間の内服治療で除菌を行います。除菌薬を飲んだ全ての人で除菌が成功するわけではないので、除菌判定も大切で、また除菌後も定期的に胃カメラを受けることも大切です。

  5. 機能性ディスペプシア
  6. 感染性胃腸炎
  7. 便秘症/下痢
  8. 肝・胆・膵 腹部エコーによる検査
  9. B,C型慢性肝炎
  10. 脂肪肝、アルコール性肝炎、肝硬変

下痢

急性下痢 急性下痢のほとんどの原因は感染症

感染性腸炎の主な原因はウイルス(ノロウイルス、ロタウイルス、アデノウィルス、アストロウイルスなど)、細菌(サルモネラ、カンピロバクター、赤痢菌、腸内毒素原性大腸菌、クロストリジウムディフィシルなど)、原虫(クリプトスポリジウム、ジアルジア、赤痢アメーバ)

慢性下痢

  • 過敏性腸症候群(IBS)
  • 悪性腫瘍
  • 炎症性腸疾患(IBD)
  • 薬剤性腸炎

慢性便秘症の薬物療法

  • 浸透圧性下剤
    • 塩類下剤:酸化マグネシウム
    • 糖類下剤:ラクツロース、ソルビトール
  • 刺激性下剤
    • アントラキノン系:センノシド
    • ジフェニール系:ピコスルファートナトリウム
  • 上皮機能変容薬
    • ルビプロストン(アミティーザ®)
    • リナクロチド(リンゼス®)
  • 漢方薬
    • 大建中湯
    • 大黄甘草湯
    • 潤腸湯
    • 麻子仁丸
    • 桂枝加芍薬大黄湯
  • 最新の便秘治療薬
    1. エロビキシバット(グーフィス®)
      回腸末端に発現している胆汁酸トランスポーター阻害薬である、胆汁酸の再吸収を一部抑制し、大腸への胆汁酸流入量が増加することで、大腸粘膜からの水分分泌促進、大腸蠕動促進が即され、下剤としての効果を発揮する。
    2. ポリエチレングリコール;PEG(モビコール®配合内用剤)
      わが国ではこれまで大腸内視鏡検査の前処置薬としてのみ使用されてきた、習慣性や副作用の心配がなく、小児(2歳以上)や、高齢者に対しても安全に使用できる薬剤
    3. ラクツロース(ラグノス®NF経口ゼリー)
      浸透圧性下剤のうち、糖類下剤に分類されるラクツロース製剤は、従来小児の便秘症に対して適応があったが、今回ラグノス®NF経口ゼリーに慢性便秘症の適応が追加された。

坐薬浣腸

坐薬・浣腸連用は望ましくない

  1. 新レシカルボン坐薬
    腸内で徐々に炭酸ガスを発生させることにより、蠕動亢進作用と排便反応を促す。
    生理的排便に近く、直腸性便秘に有効
    効果がなければ、グリセリン浣腸を行う。
  2. テルミンソフト
    蠕動促進作用と直接刺激により排便を促す。
  3. グリセリン浣腸
    グリセリン浣腸は直腸内の水分を吸収することによる刺激作用で腸管運動を亢進させ、浸透作用により便を軟化させる。
    • 適応疾患・病態:グリセリン浣腸は、便が硬くて傾向緩下剤や新レシカルボン坐薬に反応しない時に使用
    • 使い方のポイント:新レシカルボンは坐薬が直腸内で融解するのに20分程度かかるため、効果発現までに20~30分程度必要